ゴールデンエイジとは?子どもの運動能力を高めるには幼児期の遊びが肝心!スポーツの習い事を始める前にとことん遊ぼう

知育

近年、「ゴールデンエイジ」という言葉が注目を集めています。

スマホやゲームばかりで運動する機会が減ってきている子どもたちですが、10代半ば以降の運動能力や身体能力はこの「ゴールデンエイジ」に左右されると言っても過言ではありません。

また、アスリートになるためには、この時にどれだけ神経系の発達を高めることができるかによって、将来に影響してくるとも言われています。

神経回路の形成が大人に近いレベルまで成長し、様々な能力を伸ばせるこの時期にやっておきたいことや、取り組んでみてほしい運動について紹介します。

「ゴールデンエイジ」とは?

「小さい頃や小学校のうちはとにかく外遊びをして体を動かすことが大事」といったことはよく言われることです。

確かに子どもの体は各年齢に応じて様々な発達をしますが、ある特定の年齢において色々な遊びやスポーツをすることが、後の運動能力に影響してくることが分かっています。

子どもの運動時間や体力が減少する現代だからこそ注目を集めている「ゴールデンエイジ」について、その定義や発育との関係性について詳しく見ていきましょう。

子どもの運動神経や身体能力が著しく発達する時期のこと

スキャモン 発育曲線子どもの発育を「一般型」「リンパ型」「神経型」「生殖器型」の4つの分野で示した「スキャモンの発育曲線」は、誰もが一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
(図引用:四国大学 スポーツビジネス研究室)

「一般型」は身長や臓器などの成長や発育を、「リンパ型」は免疫をつかさどるリンパ組織、扁桃やリンパ節などの成長、「神経型」は体を使うことの器用さやセンス、リズム感やしなやかな体の動きに関する発育、「生殖器型」は男性器・女性器の発育と共にホルモンの成長を示します。

このうち、「神経型」は6歳までに80%が発達し、「リンパ型」は12歳がピーク。身長や体重、臓器などは中学生から高校生にかけて一気に発達します。(女子は小学校高学年から)

上図から分かる通り、神経系の発達が80%から100%になるのは、6歳頃から12歳です。

このことから、神経系が発達し、最も短時間で動きを習得できる時期のことを「ゴールデンエイジ」と呼ぶようになりました。

難しい動作や技術でも習得しやすいため、スポーツを始めるのに最適な時期とも言われています。

大人が適切な環境や方法を与えることで、子どもの将来性や可能性が変わってくるのなら、有効利用したいものですね。どのように能力が高まり、どのような有効手段があるのでしょうか。

ゴールデンエイジには前後に段階がある

「ゴールデンエイジ」には前後に「プレ・ゴールデンエイジ」と「ポスト・ゴールデンエイジ」があるとされています。

  • 4歳から8歳「プレ・ゴールデンエイジ」
  • 9歳から12歳「ゴールデンエイジ」
  • 13歳から15歳「ポスト・ゴールデンエイジ」

特に運動能力が発達しやすい9歳から12歳をゴールデンエイジと呼びますが、神経系の発達の面から6歳から12歳をそう呼ぶ場合もあるようです。

各段階で伸びる力について、一つずつ見ていきましょう。

4歳から8歳の「プレ・ゴールデンエイジ」

4歳から8歳の「プレ・ゴールデンエイジ」は、遊びを通して様々な体験や経験を重ねることで、体の動きの基礎となるバランス感覚やリズム感、器用さやしなやかさなどが培われる時期です。

運動を取り入れる遊びだけではなく、散歩やかけっこ、鬼ごっこなど全身を使った遊びをしましょう。

9歳から12歳の「ゴールデンエイジ」

9歳から12歳の「ゴールデンエイジ」は、神経系の発育がピークを迎え終了する時期です。

そのため、様々な運動や動き、技術を理解し、高度な技も習得することができます

各発達段階のなかでも非常に大切な時期です。

13歳から15歳の「ポスト・ゴールデンエイジ」

13歳から15歳の「ポスト・ゴールデンエイジ」は、これまで習得してきた技術などを基に練習を重ね、理論的に理解できる時期です。

身長や体重が成長する時期でもあるため、体力や筋力、持久力や瞬発力など、体をつくるのに最適な時期と言われています。

なぜ「ゴールデンエイジ」が注目されているのか?

文部科学省が平成19年度から21年度に実施した「体力向上の基礎を培うための幼児期における実践活動の在り方に関する調査研究」では、子どもの運動機会が減少する傾向にあったことが報告されています。

そして調査結果からは同時に「幼児期の1日60分以上の運動遊びが「元気な子供を育てる秘訣」である」ことがデータとして実証されました。

神経系の発達は幼児期がピークです。それまでに様々な動きを身に付けられなかったために、体の動かし方が不器用で、運動に対して苦手意識を抱く子どもが多くなっています。

ただ一方で、ゴールデンエイジに的確な指導と環境で体を動かすことで、運動能力は伸ばすことができることも分かってきました。

そのため、ゴールデンエイジは日本の子どもたちの運動能力の低下が叫ばれている今、運動嫌いの子どもを減らし、子どもの運動能力を伸ばすための取り組みとして、注目されています。

参考:スポーツ庁「平成 30 年度スポーツ政策調査研究事業」~幼児期の運動習慣向上好事例調査~(平成31年3月)

神経系を発達させて運動能力を高めるおすすめの遊びや習い事は?

ゴールデンエイジの間にできるだけ運動をさせないと…と大人が躍起になってしまいがちですが、大切なのは子供に体を動かすことを楽しいと感じてもらうこと

運動能力を高めるためにできるあそびや習い事には、どのようなものがあるでしょうか。

神経系の発達が著しい、プレ・ゴールデンエイジとゴールデンエイジ期について見ていきましょう。

プレ・ゴールデンエイジはとにかく遊びで色々な動きを体験させる

4歳から8歳のプレ・ゴールデンエイジの時期は、様々な遊びを通して体を使う経験の積み重ねが大切です。

例えば鬼ごっこの他にも、ボール遊びやゴム飛びなど道具を使って簡単に遊べるものもいいでしょう。

プレ・ゴールデンエイジにやりたい遊びと、その遊びを通して身に付く主な力は次の通りです。

遊び 身に付く力
鬼ごっこ 走る、予測する、周囲の観察、鬼役など順番を守る
ボール遊び 投げる、受け取ることで目で追う、腕や手の力の加減、
方向性などのコントロール力
けんけんぱ バランス感覚や跳躍力、瞬発力
ゴム飛び 全身を使って体の動きをコントロール、達成感
おしくらまんじゅう 友達と協力して遊ぶ、ルールを守る、勝ちへの執着心
公園の遊具 運動能力の向上、危険回避能力、好奇心

身体的な発達はもちろん、達成感や好奇心などの精神面を育むこともできます。

ゴールデンエイジは特定のスポーツに限らず幅広く経験させる

ゴールデンエイジの期間は、運動能力が向上し練習の成果が出やすい時期です。

特定のスポーツをプレイしがちですが、同じ動きを繰り返すばかりでなく、体の様々な場所や機能を動かすことが大切になってきます。

水泳やサッカー、野球、ダンスなどの習い事

小学生やでのうちは、少年団や部活動で同じスポーツをする人も多いですが、水泳やサッカー、野球やダンスなど、様々な運動機能を使うスポーツにも取り組んでみましょう。

習い事だけではなく、体験会などを通じ、経験することで体への刺激となります。

地域のスポーツクラブ

地域のスポーツクラブや、体操・運動教室などでも、様々なスポーツを体験できます。

夏休みや冬休みなど期間限定の集中講座などが開催されている場合もあります。

まずは挑戦してみるきっかけとして短期間講座などに入会するのもいいですね。

好きなスポーツを広げるきっかけにもなるので、機会があれば参加してみましょう。

親は子どもの運動神経を鍛える環境を整えるサポートを

「プレ・ゴールデンエイジ」・「ゴールデンエイジ」の時期に様々な経験や動きを重ねることが、「ポスト・ゴールデンエイジ」の時期における更なる運動能力の向上に繋がります。

とくに4歳から8歳にかけてのプレ・ゴールデンエイジの時期はとにかく遊びを通して体を動かすことが大切です。

子どものうちに様々な動きを経験することで、感覚的に体を動かせるようになり、運動をストレスに感じにくくなります。

スマホやゲーム、おもちゃなどもちろん自宅で行える遊びも必要ですが、公園の遊具や友達との遊びを通して、体を動かす時間を積極的に取り入れるようにしていきましょう。

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